GEAR
パドルの選び方
パドルは、ピックルボールで唯一「選ぶのが難しい」道具です。ボールとシューズは会場に合わせれば決まりますが、パドルには正解がありません。
公式に決まっているのは寸法だけで、重さも厚みも自由です。つまり、判断の基準さえ知っていれば、あとは好みで選べます。
重さ
打ちやすさに一番効くのが重さです。市販品の大半は、約207〜238g(7.3〜8.4オンス)の範囲に収まっています。
| 区分 | 重さの目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 軽い | 約207〜220g | ネット際で手が速く動く。ただし自分の力が要る。芯を外すと弱い |
| 中間 | 約221〜227g | 力とコントロールのバランスが取れる。最初の1本はここから |
| 重い | 約232g以上 | 少ない力でボールが飛ぶ。芯を外してもブレにくい。腕は疲れる |
数十グラムの差でも、振ったときの感覚は変わります。迷ったら中間の重さから始めてください。軽すぎても重すぎても、合わなかったときに理由が分かりにくくなります。
厚み
パドルの厚みは、13mmから16mmあたりが中心です。厚いほどコントロール寄り、薄いほどパワー寄りになります。
| 厚み | 特徴 |
|---|---|
| 16mm | ボールが面に乗る時間が長い。スイートスポットが広く、芯を外しても落差が小さい |
| 13〜14mm | 弾きが強く、ボールが速く飛ぶ。芯を外したときの落差が大きい |
ネット際の細かい打ち合いが試合の中心になる競技なので、最初は16mmのほうが扱いやすいはずです。
コアの素材
コアはパドルの中身で、ハチの巣のような構造をしています。いま主流なのはポリプロピレンです。軽くて丈夫で、打球音も静かめです。
ほかにノーメックスやアルミを使ったものもありますが、古い世代の素材です。新しく買うなら、ポリプロピレンを選んでおけば外しません。
面の素材
ボールが当たる面の素材で、飛び方と回転のかかり方が変わります。
| 素材 | 特徴 |
|---|---|
| カーボンファイバー | 表面の摩擦が大きく、回転をかけやすい。いちばん多い |
| グラスファイバー | 弾きが強く、ボールが飛ぶ |
| グラファイト | 軽く仕上がる。扱いやすい |
| 木 | 安いが重い。長く振ると疲れる |
木製パドルは、最初の1本としては勧めにくいです。値段は魅力ですが、重さが300gを超えるものもあり、腕への負担が大きくなります。体験用に何本かそろえる場合を除けば、避けたほうが無難です。
グリップの太さ
握ったときに、指先と手のひらのあいだにできるすき間で判断します。反対の手の人差し指がちょうど1本入るのが目安です。
成人向けのグリップは、円周4〜4.25インチ(約10.2〜10.8cm)が中心です。太すぎると手首を使いにくくなり、細すぎると握りしめてしまいます。
迷ったら細めを選んでください。グリップテープを巻けば太くできますが、細くはできません。
長さと形
グリップの長さは、両手バックハンドを使うなら5.5インチ(約14cm)以上あると握りやすくなります。片手だけで打つなら、短くても困りません。
面の形は、大きく2種類です。
- 標準型 — 面が横に広い。スイートスポットが広く、当たりやすい
- 細長型 — 縦に長い。遠くに届くが、面が狭いぶん当てにくい
どちらも長さと幅の合計は24インチ以内という制限の中に収まっています。最初は標準型のほうが、当たる面積が広くて続けやすいはずです。
公認パドルについて
USA Pickleball の公認を受けたパドルは、一覧が公開されています。大会に出る予定があるなら、そこに載っているものを選んでおくと安心です。
練習や交流試合では求められません。公認されていないパドルが「使ってはいけない」わけではなく、公式戦で使えないというだけです。
迷ったときの目安
ここまでの内容をひとつにまとめると、最初の1本はこうなります。
- 重さは中間(約221〜227g)
- 厚みは16mm
- コアはポリプロピレン、面はカーボンファイバー
- グリップは細めを選んでテープで調整
- 形は標準型
これは「無難な組み合わせ」であって、正解ではありません。続けるうちに、もっと軽いほうがいい、もっと飛ぶほうがいい、という好みが出てきます。そのときに2本目を選べば十分です。
どこで買えるか
メーカーの直販サイト、スポーツ用品店、通販で買えます。国内でも取り扱いが増えています。
可能なら、買う前に一度握ってみてください。体験会やスクールで借りられることがあります。重さとグリップの太さは、実際に持たないと分かりません。
このページの情報の根拠
寸法と規格は、USA Pickleball の Equipment Standards Manual に基づいています。重さや厚みの目安は規格ではなく、市販品の傾向をまとめたものです。
その他の用具
このページ以外の用具は、こちらにまとめています。
←用具の全体像へ戻る最終更新日:2026年08月24日
規格の出典:USA Pickleball Equipment Standards Manual